Akira333’s blog

書きたい事を心のままに書いていきます。ジャンルレスで、物事の評価には辛口です。ご注意ください!

執念1〜食〜

金曜日の朝は夜勤明けのまま帰宅せず、行きつけにしてるたい焼き屋さんに行った。そこで食べていると

「今隣にある唐揚げ屋さん美味しかったよ」

と母と娘で経営しているたい焼き屋のおかあさんが話してくれた。僕が旨いものに目がない事を知っての事だ。
「マジで⁉️」
つい唸ってしまった。そしてたい焼き屋を後にしたその足で隣に構えている移動車の唐揚げ屋へ行った。
実は先週の金曜日も見た店だったが素通りした。なぜかと言うと、【中津唐揚げ】と掲げていたからである。どういうことかと言うと、中津とは大分県中津市の事で、そこの味を謳い文句としてるわけだ。ところが僕の出身地は大分県日田市といって、中津市の隣市なのだ。中津の唐揚げは何度か食べた事があり、故に頭にきたのだ。え?まだ分からないって?いや、10年ほど前に秘密のケンミンショーで中津唐揚げが取り上げられてから一気に全国的になってしまったのだが、それまでは僕たち大分県で育った人間でさえ中津の唐揚げが美味いなんて話は聞いたこともなかったし、どうせ関東の人間がテレビの影響にあやかって調子に乗って店を出したんだろうとイラッとしたわけだ。
流行り物やそこらの連中が「いい」とか「美味い」とか言うのに乗らないし嫌うタイプなんだけど、気心の知れた美味いたい焼きを毎回提供してくれるおかあさんが言うなら間違いないかとこれに乗っかる事にしたのだった。

 

「いらっしゃいませ!唐揚げがお勧めですよ!」

という若い店主。僕は4個¥400のそれを頼んだ。4〜5分待たされただろうか。商品が出てきた。

少し脱線しようじゃないか。聖書の中にこんな神様の言葉がある。
《熱くもなく冷たくもなければ私はあなたを吐き出そう》
というような一言。
これは神に向かって熱い心で向かうか、じゃなければ冷めている方がまだマシだというような事だったと思うが、食べ物はこれと一緒だ。それは、作り手の気持ちは、出来立てを食べて「美味い‼️」と唸って欲しいわけだ。その出来立ての味で相手を喜ばせたいし、喜ぶ顔を見たくて商売をしているのだ。自分もアーティストの端くれで、人を喜ばせたくてやってるところで共通しているだろう。ところが食べる事にたいした拘りのない奴というのはテイクアウトにして持って帰るのだ。なるべく悪態をつきたくないから優しく言うが、そういう奴は俺に言わせれば全くセンスがない。食べるセンス、人を喜ばせるセンスがないのだ。

大阪にいた時通っていた教会のじいちゃん牧師先生は父の日に信徒達が渡したプレゼントをその場でビリビリ包装を破って開けて「わぁ嬉しい!僕はずっとこういうのが欲しかったんですよ!!」と多くの人たちが見ている中で満面の笑みで喜んで見せた。なんという思いやりと愛に満ちた先生だろうと僕はその一つの事に感銘を受けた。兼ねてから僕はそっちのタイプではあったが、本当に自分ならあれをやっただろうかと、自問自答したのをよく覚えてる。
もし牧師先生がそのプレゼントを家に持ち帰って開けて、一人で喜んだとして、それを次回信徒の皆に「凄く嬉しかったよ。有難う」と言ったところで、プレゼントした側としての喜びはもうないに等しいのだ。時間が空いてこんなふうなカタチで言われても「あぁそうですか。その時リアルタイムで喜べよ!」と、軽く憎しみさえ生まれる程だ。

 

さて、話は戻って、僕はいつも食べ物を目の前で作ってくれるところによく行くが、よほどの用事や理由がない限りその場で食べる。そして自分の中で旨いと思わなければ「ご馳走さまでした」とか「ありがとう!」とか言って帰っていき次回から行かない。しかし本当に自分にとって美味ければ必ず「美味しい!必ずまた来ます」と言い残し、店主を喜ばせて帰る事にしている。焼き鳥屋でもケバブ屋でもたい焼き屋でもブリトー屋でも唐揚げ屋でもそれは同じだ。

極論だろうがあなたはラーメンを注文して10分15分放ったらかしにして汁が冷えて、麺を持ち上げればブチブチ切れるようになってから食えるだろか?正直な話それを本心で美味いという人間はいないんじゃないだろうか。

僕はその唐揚げを食べて美味かった。そして店主が僕に「どうですか!うちの唐揚げは!」というような眼差しで見ている事を悟っていた僕は正直に言った。

「めちゃくちゃ美味い‼︎」

と。ホッとしたような顔で

「本当ですか⁉️良かったー、、、味には本当に自信あるんですよ」

と喜びながら彼はいう。それから僕は聞いた。

「何故、中津唐揚げって書いてるんですか?」

とある意味核心に触れた。すると

「あ、僕大分県出身なんですよ。」

と話は少し続いた。それから僕はこう言った。

「確かにこれは中津の味やね」と。

すかさず店主が言う。

「あ、どちらの方ですか?」と。

それからの僕の答えは先述した通りだ。

 

これで意気投合した僕らは大分県の話から唐揚げの事を何分か話し込み、近くで温かいお茶を買って渡して

「また来ます。頑張ってね」

と言い残し帰宅した。

 

作りたてを持ち帰るとタッパの中で水蒸気が溜まり殆どのB級グルメはびしょびしょになりカラッとしてたもの、パリッとしてたもの、サクッとしてたものはシナっとなって、もはやそれは店主が食べて欲しかった自信のある商品ではないのだ。更に頭にくる事に、自分が家に持ち帰ってびしょびしょにしたくせに「不味かった/美味くなかった/普通だった」などと言うのだ。おいおい!お前がそれに作り替えてしもうたんやろうが!いい加減にしろ。

やめさして貰うわ。